スクワットで膝が内に入る原因|「お尻が弱いから」と決めつける前に足首を確認|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

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スクワットやしゃがむ動作で膝が内側に入ってしまう方は少なくありません。この動きは「ニーイン」と呼ばれ、多くの場合「お尻の筋力が足りないから」と説明されます。ところが研究を確認すると、股関節の筋力とニーインの関係は一致していません。一方で足首の硬さとの関連は、複数の研究で一貫して示されています。東海市・太田川駅から徒歩4分のTRADパーソナルコンディショニングジムが、確認の順番と、ご自宅でできる対処をご説明します。

要点まとめ

・ニーインとは、しゃがんだときに膝がつま先より内側へ入る動きのことです
・「お尻(股関節)の筋力が弱いことが原因」という説明は、研究では結論が分かれています
足首の背屈(すねが前に倒れる動き)が小さいこととの関連は、17件をまとめた解析で一貫して示されています
・くさびを使ってふくらはぎの柔軟性が落ちた状態を再現した実験では、膝が内側へ移動する量が増えました
・確認は体重をかけた姿勢で行います。寝た状態で足首を動かすだけでは違いが出ないことが報告されています
・直す順番は①足首 → ②つま先と膝の向き → ③お尻の使い方が現実的です

そもそもニーインとは何か

しゃがんだり、片脚で立ったり、階段を下りたりするときに、膝がつま先の向きより内側に落ち込む動きをニーイン(動的膝外反)と呼びます。鏡の前でスクワットをすると、膝と膝の間隔が狭くなっていくのがわかります。

ご自身では気づきにくく、動画を撮って初めて「こんなに入っていたのか」と驚かれる方が多い動きです。まずは正面から動画を撮るところから始めてみてください。

「お尻が弱いから」と言い切れない理由

ニーインの説明として最もよく見かけるのが「中殿筋などお尻の横の筋肉が弱いからだ」というものです。TRADでもお尻の筋肉は大切に考えていますが、研究の結果は一つの方向にそろっていません

無症状の女性を対象にした研究をまとめたレビュー(Dix et al. 2019)では、股関節の筋力とニーインについて、関係がなかったとする研究が5件、股関節が弱いほどニーインが大きいとした研究が8件、逆の結果だった研究が3件と報告されています。まとめて解析したところ、片脚で勢いよく着地する動作では関連が見られたものの、両脚での着地や片脚スクワットでは関連が見られませんでした

健常な成人を対象にした別のレビュー(Alzahrani et al. 2021)でも、股関節外転筋力との関係は負の相関が2件、正の相関が2件、相関なしが3件と分かれており、著者らは「結果は相反しており、臨床的な意味は慎重に解釈すべきである」と述べています。

つまり、お尻を鍛えれば必ず膝の内入りが直る、とは言えないのが現時点での正直なところです。

一貫して関連が示されているのは足首

いっぽうで、足首の背屈との関連は結果がそろっています。背屈とは、足の裏を床につけたまますねを前に倒す動きのことです。しゃがむときに必ず使います。

17件の研究をまとめた解析(Lima et al. 2018)では、足首の背屈が小さい人ほどニーインが見られるという関連が報告されています(標準化平均差 -0.65、95%信頼区間 -0.88〜-0.41)。体重をかけた姿勢で測った場合はさらに大きな差(-1.25)でした。

さらに、順序に踏み込んだ実験もあります。健常な成人30名を対象に、前足部に12度のくさびを敷き、ふくらはぎの柔軟性が低下した状態を再現して両脚スクワットを行った研究(Macrum et al. 2012)では、平地で行ったときと比べて膝が内側へ移動する量が増加し(p<.001)、膝の外反角も増加しました(p=.02)。同時に膝の曲がりが浅くなり、太ももの前の筋肉の活動が下がり、ふくらはぎの深い筋肉(ヒラメ筋)の活動が上がっています。股関節の動きには変化がありませんでした

足首が動かないぶんを、膝が内側に倒れることで肩代わりしていると考えると、現場で見ている光景とよく合います。ただしこの実験は健常な成人30名に人工的な条件を作った1回きりの計測であり、「足首を柔らかくすればニーインが必ず直る」ところまでは確かめられていません。

ご自宅でできる確認:足首は体重をかけて測る

ここは大切な点です。活動的な成人40名を調べた研究(Dill et al. 2014)では、寝た状態で受動的に足首を動かして測った場合は、制限がある人とない人で動作の違いが出ませんでした。違いが出たのは、体重をかけたランジ姿勢で測ったときです。

膝と壁のテスト

やり方は次のとおりです。

1. 壁の前に立ち、片足を前に出して足の指先を壁につけます
2. かかとを床につけたまま、前の膝を壁に向かってまっすぐ近づけます
3. 膝が壁につくところまで進めたら、足を少しずつ後ろに下げて、かかとが浮かずに膝が壁につく限界の位置を探します
4. そのときの足の指先から壁までの距離を測ります

見るところは左右で差がないこと、そして膝が内側に逃げずにまっすぐ壁へ向かうことの2点です。左右で明らかに差がある場合、しゃがんだときにも左右差として現れやすくなります。数値そのものよりも、左右差と動きの質に注目してください。

足首の硬さについてはしゃがむとかかとが浮く原因でも詳しくご説明しています。

直す順番:足首 → 向き → お尻

ステップ1|足首を動かす

壁に手をついて片足を後ろに引き、後ろ足のかかとを床につけたまま前の膝を曲げていきます。ふくらはぎの上のほうが伸びる姿勢で20〜30秒、左右2回ずつを目安にしてください。後ろ足の膝を軽く曲げた姿勢でも同じように行うと、より深い側にも届きます。

あわせて、先ほどの「膝と壁のテスト」の姿勢そのものを、膝を壁に向かって前後に10回ほど動かす運動として使えます。伸ばすだけでなく、実際に体重をかけて動かすことが目的です。

ステップ2|つま先と膝の向きをそろえる

スクワットのときに、つま先の向きと膝の向きを一致させることを意識します。つま先をやや外に向け、膝も同じ方向へ送る感覚です。うまくいかない場合は、しゃがむ深さを浅くするところから始めてください。深く下ろすほど足首の背屈が必要になり、内側へ逃げやすくなります。

かかとの下に2〜3cm程度の薄い板や本を敷くと、必要な背屈の量が減るため、膝の向きをそろえたまま練習しやすくなります。これは足首の硬さをごまかす方法ではなく、正しい向きで反復する練習量を確保するための足場とお考えください。

ステップ3|お尻の使い方を練習する

研究では原因と結果まで示されていないと申し上げましたが、お尻の横の筋肉を使う感覚をつかむこと自体は、動作の練習として意味があります。膝の少し上に軽いゴムバンドを巻き、バンドを外へ押し広げる方向に力を入れながら浅くしゃがむ練習が取り組みやすい方法です。クラムシェルのやり方もあわせてご覧ください。

フォーム全体の基本についてはスクワットの正しいフォームでご説明しています。

こんなときは無理をしないでください

しゃがむと膝の内側や前側に痛みが出る膝が引っかかる・崩れる感じがする腫れや熱を持っているといった場合は、運動で整える前に整形外科でご相談ください。過去に半月板や靭帯のけがをされた方も同様です。運動指導は医療行為ではありませんので、痛みの原因を判断することはできません。

また、ニーインがあるからといって、それだけで将来けがをすると決まるわけではありません。ここでご紹介した研究はいずれも関連を調べたものであり、けがを防げるかどうかを確かめたものではありません。過度に不安に思う必要はありません。

TRADでのご案内の仕方

TRADでは、いきなり「膝を外に開いてください」とお伝えすることはあまりありません。足首がどれだけ動くのか、左右で差がないのかを体重をかけた姿勢で確認し、そのうえで、しゃがむ深さや足幅を調整します。中森はEBFAベアフットトレーニングスペシャリストとして、足元から順に確認しています。

同じニーインでも、足首が原因の方、深さが合っていないだけの方、股関節の使い方が課題の方に分かれます。どこから直すかで、必要な運動は変わります

参考にした主な研究・ガイドライン

・Dix et al.(2019)システマティックレビュー/Physical Therapy in Sport(PubMed
・Alzahrani et al.(2021)システマティックレビュー/International Journal of Environmental Research and Public Health(PubMed
・Lima et al.(2018)システマティックレビュー・メタ解析/Physical Therapy in Sport(PubMed
・Macrum et al.(2012)横断研究/Journal of Sport Rehabilitation(PubMed
・Dill et al.(2014)横断研究/Journal of Athletic Training(PubMed

よくある質問

Q. 膝が内に入るのは、お尻の筋力が弱いからではないのですか?

そう説明されることが多いのですが、研究の結果は一致していません。無症状の女性を対象にしたレビューでは、股関節の筋力と膝の内入りについて「関係なし」が5件、「弱いほど大きい」が8件、「逆」が3件と分かれています。お尻の筋肉が不要という意味ではありませんが、原因を一つに決めつけないほうが現実的です。

Q. 足首の硬さはどうやって確認すればよいですか?

体重をかけた姿勢で確認します。壁の前に立ち、かかとを床につけたまま前の膝を壁に近づけ、かかとが浮かずに膝が壁につく限界の距離を左右で比べます。寝た状態で足首を動かして測る方法では動作の違いが出なかったという報告があるため、立った姿勢で行うことをおすすめします。

Q. かかとの下に台を置くのは「ごまかし」になりませんか?

いいえ。必要な足首の背屈が減るため、膝とつま先の向きをそろえたまま反復する練習量を確保できます。台に頼りきりにせず、足首を動かす運動と並行して行い、少しずつ台を低くしていくのが現実的な進め方です。

Q. しゃがむ深さはどのくらいがよいですか?

膝とつま先の向きをそろえたまま下ろせる範囲までです。深く下ろすほど足首の背屈が多く必要になり、膝が内側へ逃げやすくなります。まずは浅い範囲で正しい向きを練習し、動きが安定してから深さを増やしていくほうが確実です。

Q. 膝が内に入っていると、将来けがをしますか?

この記事でご紹介した研究は、いずれも関連を調べたものであり、けがを防げるかどうかを確かめたものではありません。ニーインがあるからといって、けがをすると決まるわけではありません。ただし、しゃがむと痛みが出る、引っかかる感じがあるという場合は、運動の前に整形外科でご相談ください。

姿勢評価つき無料体験は9月末まで|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

膝の向きは、足首・股関節・足裏のどこから崩れているかで対処が変わります。TRADは、鍛える前に姿勢・動作を評価するところから始める完全個室のパーソナルジムです。太田川駅から徒歩4分、駐車場もございます。姿勢評価つきの体験(約90分)は9月30日のご来店分まで無料で、10月1日以降は2,750円(税込)となります。9月中にご入会の方は入会金11,000円(税込)が0円、トレーニングチケット1回分をお付けします。

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その場でのご契約はお願いしていません。内容を見たうえで、じっくりご検討ください。ご予約は公式LINE、または予約サイト(空き状況を見る)から承っています。

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