朝と夜、運動するならどちらがいいのでしょうか。よくいただくご質問です。結論からお伝えすると、筋力や筋肉のつき方という点では、朝でも夜でも得られる変化に差は確認されていません。11件の研究をまとめた解析でそう報告されています(Grgic et al. 2019)。ただしその場で発揮できる力は夕方のほうが大きいという違いもあります。この記事では、東海市・太田川駅徒歩4分のTRADパーソナルコンディショニングジムが、研究が示していることと、朝・夜それぞれの現実的な注意点を整理してご紹介します。
要点まとめ
・11件の研究をまとめた解析では、朝に鍛えても夜に鍛えても、筋力の伸びは同程度でした(Grgic et al. 2019)
・筋肉のサイズの増え方も、時間帯によらず同程度と報告されています(同研究)
・ただし何もしていない状態では、夕方のほうが発揮できる力が大きいことが確認されています
・朝に鍛え続けると、朝の力が夕方の水準に近づくという報告もあります
・つまり選ぶ基準は「効果」ではなく続けられるかどうかです
・朝は準備運動を長めに、夜は就寝直前の高強度を避けるのが現実的な注意点です
研究が示していること
朝と夕方でトレーニング時間帯をそろえ、それ以外の条件(頻度・量)を同じにした研究を集めた解析があります(Grgic et al. 2019/Chronobiology International)。中程度から良好な質の11件の研究が対象です。示されたのは次の点でした。
1. 何もしていない時点では、夕方のほうが強い
測定するだけであれば、朝より夕方のほうが発揮できる筋力は大きい傾向がありました。体温や神経系の状態が関わると考えられています。
2. 朝に鍛えると、朝の力が上がってくる
朝の時間帯にトレーニングを続けたグループでは、朝に測った筋力が夕方に測った水準に近づいていきました。体は、鍛えた時間帯に合わせてくるということです。
3. 夕方に鍛えた場合は、一日の中の差がそのまま残る
夕方に鍛え続けたグループでは、夕方のほうが強いという一日の中の差が維持されました。
4. 伸び幅そのものは、どちらでも同じ
朝のグループと夕方のグループを比べたとき、筋力の伸びは同程度でした。測定を朝に行っても夕方に行っても、この結論は変わりませんでした。
5. 筋肉のサイズも同じ
筋肥大についても、行った時間帯による差は見られませんでした。
ここから言えるのは、「朝にやったほうが痩せる」「夜のほうが筋肉がつく」といった説明には、この研究の範囲では根拠がないということです。なお、この解析が調べたのは筋力トレーニングであり、有酸素運動や減量については別の話になります。
それでも時間帯を選ぶなら
朝に行う場合の注意点
準備運動を長めにとってください。起床直後は体温が低く、関節も動きにくい状態です。いきなり重い負荷や大きな可動域の動きに入ると、無理がかかります。まず5〜10分、関節を大きく動かす運動から始めてください(寝起きの腰のこわばりもご参照ください)。
また、起床直後の前屈には注意が必要です。21名を朝と午後で測った実験と、遺体の腰椎を使った実験を組み合わせた研究では、前に体を倒す動きで腰椎にかかる曲げ応力は、午後と比べて早朝のほうが大きくなると報告されています(Adams et al. 1987)。ただし1987年の研究で人数も21名と限られており、日常のどの程度の前屈が問題になるかまでは示されていません。それでも、朝は前屈より関節を動かす・軽く歩くところから始めるほうが無理がありません。
朝の利点は明確です。予定に邪魔されにくいこと。夜は残業・家族の用事・疲労で流れやすく、朝のほうが習慣として定着しやすい方が多くいらっしゃいます。
夜に行う場合の注意点
体は動きやすく、力も出しやすい時間帯です。一方で気をつけたいのが就寝直前の高強度です。強度の高い運動の直後は交感神経が高まり、寝つきに影響することがあります。就寝の1〜2時間前までに終えると組み立てやすくなります(運動と睡眠の質)。
夕食との兼ね合いも実務的な問題です。空腹すぎても、満腹直後でも動きにくくなります。軽く食べてから1時間ほど空けるくらいが現実的です。
TRADでのご案内の仕方
時間帯についてご相談を受けたとき、TRADでお伝えしているのは「予定として固定しやすいほうを選んでください」ということです。上記のとおり、得られる変化に大きな差がないのであれば、選ぶ基準は続けやすさになります。
実際、運動をやめてしまう理由の多くは効果への不満ではなく、予定に組み込めなくなることです。朝が向いている方、夜のほうが体が動く方、それぞれいらっしゃいます。ご自身の生活の中で、他の予定に押し出されにくい時間を選んでいただくのが結局は近道です。
なお、しばらく間が空いてしまった方は、以前と同じ強度から再開しないでください(運動を2週間休むと)。時間帯の選択より、再開時の強度設定のほうがけがに直結します。
こんなときは無理をしないでください
・血圧が高いと指摘されている方の起床直後の強い運動(血圧と運動)
・睡眠不足が続いているとき(判断力・フォームの正確さが落ちます)
・空腹時間が長く、ふらつきを感じるとき
・持病があり、運動の可否について医師の指示を受けている場合
時間帯を工夫することより、その日の体調に合わせて量を調整するほうがずっと大切です。心配な点がある方は、まず医療機関にご相談ください。
参考にした主な研究・ガイドライン
・Grgic et al.(2019)システマティックレビュー・メタアナリシス/Chronobiology International(PubMed)
・Adams et al.(1987)実験研究/Spine(PubMed)
よくある質問
Q. 運動は朝と夜、どちらが効果的ですか?
筋力の伸びと筋肉のサイズの変化については、11件の研究をまとめた解析で時間帯による差は確認されていません(Grgic et al. 2019)。したがって選ぶ基準は効果ではなく、続けられるかどうかになります。他の予定に押し出されにくい時間を選んでいただくのが現実的です。
Q. 夕方のほうが力が出るのはなぜですか?
何もしていない状態で測ると、朝より夕方のほうが発揮できる筋力は大きい傾向が報告されています。体温や神経系の状態が関わると考えられています。ただし朝の時間帯に鍛え続けると、朝に測った筋力が夕方の水準に近づいていくことも同じ解析で示されています。体は鍛えた時間帯に合わせてくるということです。
Q. 朝に運動するとき、気をつけることはありますか?
準備運動を長めにとってください。起床直後は体温が低く関節も動きにくいため、5〜10分ほど関節を大きく動かす運動から始めます。また、就寝中に椎間板が水分を含むため、朝は腰を丸める前屈に負担がかかりやすいと考えられています。朝は前屈より、関節を動かす・軽く歩くところから始めるほうが無理がありません。
Q. 夜に運動すると眠れなくなりませんか?
強度の高い運動の直後は交感神経が高まり、寝つきに影響することがあります。就寝の1〜2時間前までに終えられるよう組み立てると無理がありません。強度を抑えたストレッチや軽い運動であれば、就寝前でも問題にならない方が多い印象です。ご自身の眠りの状態を見ながら調整してください。
Q. 空腹時と食後、どちらに運動すべきですか?
空腹すぎても満腹直後でも動きにくくなります。軽く食べてから1時間ほど空けるくらいが現実的です。空腹時間が長くふらつきを感じる場合は、無理に行わないでください。血糖値が気になる方は食後の運動という選択肢もありますので、ご自身の体調や医師の指示に合わせて調整してください。
続けられる形から一緒に組み立てる|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD
TRADは完全予約制のマンツーマン指導で、月会費なしの買い切り型チケット制です。朝でも夕方でも、ご都合に合わせてご予約いただけます。通えない月がもったいないという心配がないので、生活のリズムに合わせて続けやすい形をご提案しています。
姿勢カウンセリング付きの無料体験を受付中です。その場での即決はお願いしていませんので、じっくりご検討ください。
TRADパーソナルコンディショニングジム
〒477-0031 愛知県東海市大田町前田33-1 2階
名鉄常滑線・太田川駅より徒歩4分/駐車場あり(北側5番)

