スクワットはどこまでしゃがむ?|深さで変わるもの・変わらないものと膝への負担|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

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スクワットは、どこまでしゃがむのが正解なのでしょうか。研究をまとめると、答えは「深くしゃがめる方は深いほうが得るものが多くなります。ただし深さより、同じ形で行えることが先です」になります。深くしゃがむと膝を痛めるという説明は広く知られていますが、これを支持する研究は多くありません。一方で、深いスクワットのほうがお尻と内ももが育ちやすいという比較試験はあります。東海市・太田川駅から徒歩4分のTRADパーソナルコンディショニングジムが、深さで何が変わり、何が変わらないのかをご説明します。

要点まとめ

・10週間の比較試験では、お尻と内ももの筋肉は深くしゃがんだ群のほうが増えました(大殿筋6.7%対2.2%、内転筋6.2%対2.7%)
・いっぽう太ももの前側は、深い群4.9%・浅い群4.6%でほとんど差がありませんでした
・12週間の別の試験では、浅い範囲だけで鍛えた群は、深い範囲の筋力がほとんど伸びませんでした(9±2%)
・「深いスクワットは膝に悪い」については、15件を集めたレビューで、けがとの関連を報告したのは症例研究1件だけでした
・膝のお皿の裏にかかる圧力が最も高くなるのは膝を90度曲げたあたりで、それより深くなると分散すると整理されています
深さの前に、かかとが浮かないこと・膝が内に入らないことを確認してください
・公的なガイドラインに「何度まで曲げる」という推奨はありません

まず、深さの呼び方を整理します

スクワットの深さは、膝を曲げた角度で呼び分けられることが多くなります。おおまかには、クォーター(浅い・膝を45度前後)ハーフ(膝を90度前後、太ももが床と斜めになるくらい)パラレル(太ももが床と平行)フル(それより深くしゃがむ)という言い方をします。

研究によって定義がそろっていませんので、「フルスクワット」と書かれていても内容は同じではありません。ここでは、それぞれの研究がどのくらいの深さを比べたのかもあわせてご紹介します。

深さで変わるもの

1. お尻と内ももは、深くしゃがんだほうが増えました

男性17名を、深くしゃがむ群と半分の深さの群に無作為に分け、週2日・10週間のスクワットトレーニングを行った試験があります(Kubo et al. 2019)。MRIで筋肉の体積を測っています。

大殿筋(お尻)…深い群6.7±3.5%増、半分の群2.2±2.6%増(差は有意 p=0.008
内転筋(内もも)…深い群6.2±2.6%増、半分の群2.7±3.1%増(差は有意 p=0.026
膝を伸ばす筋肉(太ももの前)…深い群4.9±2.6%増、半分の群4.6±3.1%増で差はありませんでした
ハムストリングス(太もも裏)…どちらの群も変化しませんでした
・深いスクワットの1RM(1回だけ挙げられる重さ)は深い群31.8%増、半分の群11.3%増で深い群が有意に大きい結果でした

この試験から読み取れるのは、太ももの前については深さで差が出なかったこと、そしてお尻と内ももまで使いたいなら深さが効いてくることです。

2. 浅い範囲だけで鍛えると、深い範囲では使えませんでした

男子学生17名を、深い範囲(膝0〜120度)浅い範囲(膝0〜60度)に分けて12週間鍛えた試験があります(Bloomquist et al. 2013)。

・深い範囲で鍛えた群は、浅いスクワットでも深いスクワットでも1RMが約20±3%伸びました
・浅い範囲で鍛えた群は、浅いスクワットでは36±4%伸びたのに、深いスクワットでは9±2%しか伸びませんでした
・太ももの前の断面積は、深い群のほうが4〜7%大きく増えました
・膝蓋腱(膝のお皿の下の腱)の断面積には差がありませんでした

なお太ももの前については、先ほどのKuboらの試験では差が出ず、こちらでは深い群のほうが優っています。研究によって結果が分かれる部分ですので、太ももの前だけを見て深さを決める必要はありません

この2つの試験に共通しているのは「鍛えた範囲でしか強くならない」ということです。日常では、床の物を拾う、低い椅子から立ち上がる、和室で座って立つといった場面で深い範囲を使います。浅い範囲だけで練習していると、その場面では力が出にくいままになります。

深さで変わらないもの

先ほどのKuboらの試験で、太ももの前側の筋肉は深さで差がありませんでした。また、半分の深さの群でも、半分の深さでの1RMは32.0%伸びています。浅いスクワットが無意味ということではありません

もう一点、深さと筋肥大の関係を示さなかった研究もあります。平均13.9歳のテニス選手28名を対象にした8週間の試験では、体脂肪率とバーベルの挙上速度では深い群が優れていましたが、筋肥大そのものには深さによる差がありませんでした(Hammami et al. 2025)。ただし対象が成長期の競技選手ですので、40〜60代の方にそのまま当てはめることはできません。

「深いスクワットは膝に悪い」は、どこまで本当か

ここが一番気にされる点だと思います。結論から申し上げると、この説明を支持する研究は多くありません。

けがとの関連を調べたレビュー

2,274件の研究から条件を満たす15件を選んで整理したレビューがあります(Rojas-Jaramillo et al. 2024)。対象はレジスタンストレーニングの経験がある方です。

深いスクワットとけがのリスク増加を関連づけたのは、症例研究1件だけでした
残る14件は、膝関節の健康への悪影響を示しませんでした
・原典の結論は「適切な技術が保たれるなら、深いスクワットは膝の健康にとって安全な種目と考えられる」です

限界も書いておきます。これはスコーピングレビューという形式で、結果を統計的に統合したものではありません。また、対象がトレーニング経験者に限られています。運動を始めたばかりの方や、膝に既往のある方のデータではありません。

力学的な整理

膝にかかる力を文献から整理したレビューでは、次のように説明されています(Hartmann et al. 2013)。

膝のお皿の裏にかかる圧迫力が最も高くなるのは、膝を90度前後まで曲げたところです。それより深く曲げていくと、太ももの裏とふくらはぎが接触することで力が分散し(巻きつき効果)、お皿の裏にかかる圧力はむしろ下がると整理されています。

そしてこのレビューは、ハーフやクォーターのスクワットを、相対的に最大を超えるような重さで行った場合には、かえって変性を招きやすいとも指摘しています。浅いほど安全という単純な話ではない、ということです。

ただし、これは力学的な計算と遺体の膝を用いた測定に基づく整理であって、実際に人を追跡した試験ではありません。エビデンスの強さとしては、比較試験より弱いものになります。

深くしゃがめない理由は、たいてい足首か股関節です

「深くしゃがむとかかとが浮く」「腰が丸まる」という方は、深さを追う前にここを確認してください。

健康な成人30名の足元に12度のくさびを入れ、ふくらはぎの硬さで足首が動きにくい状態を再現した実験があります(Macrum et al. 2012)。その結果、膝が内側に倒れる量が大きく増え(効果量2.92)、膝の外反角度も増えました。同時に、太ももの前側の筋活動は低下し、ヒラメ筋の活動が増えました

つまり、足首が動かない状態で無理に深くしゃがむと、膝が内に入る形でごまかすことになります。これは人工的に再現した実験ですので、実際に足首が硬い方を測ったデータではありませんが、確認する価値のある順序だと考えています。

足首についてはしゃがむとかかとが浮く原因、膝が内に入る問題についてはスクワットで膝が内に入る原因で詳しくご説明しています。

では、どこまでしゃがめばよいのか

公的なガイドラインに角度の推奨はありません。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」も、筋トレを週2〜3日行うことは推奨していますが、スクワットの深さについての記載はありません

そのうえで、TRADでは次の順番でご案内しています。

1. かかとが床から浮かない深さまで…浮いた時点で、それ以上は足首か股関節の問題です。深さを追わず、そこで止めます
2. 腰が丸まらない深さまで…しゃがみ切る手前で骨盤が後ろに倒れ、腰が丸まる方が多くいらっしゃいます。丸まる直前が今の深さです
3. 膝が内に入らない深さまで…つま先と膝の向きがそろっているかを見ます
4. この3つが保てる範囲で、少しずつ深くしていく…深さは目標であって、条件ではありません

椅子を後ろに置いて、お尻が軽く触れたら立ち上がる方法が分かりやすいです。椅子の高さを少しずつ下げていけば、深さが自然に増えていきます。回数と重さの決め方は筋トレは何回×何セットやればいい?をご覧ください。フォームの基本は正しいスクワットのフォームでご説明しています。

膝に不安がある方へ

しゃがむ途中で膝に痛みが出る、しゃがんだあとに腫れる、膝に引っかかる感じがあるという場合は、深さを追わずに中止してください。変形性膝関節症を指摘されたことがある方、膝の手術を受けたことがある方は、始める前に主治医にご確認ください。ここでご紹介した研究は、いずれもトレーニング経験のある方や健康な方を対象にしたもので、膝に問題を抱えた方に当てはめられるものではありません。

運動指導は医療行為ではありませんので、TRADで痛みの原因を判断することはできません。痛みのない範囲で、できる形から始めていただきます。

TRADでのご案内の仕方

TRADでは、深さを最初に決めることはしません。まず姿勢と動作の評価で、足首がどこまで動くか、股関節を折りたためるか、しゃがんだときに骨盤がいつ倒れるかを確認します。そのうえで、今日その方が保てる深さを一緒に決めます。

東海市・太田川駅から徒歩4分、完全個室のマンツーマンですので、骨盤が倒れた瞬間・かかとが浮いた瞬間にその場でお伝えできます。深さは、評価が変わるにつれて自然に増えていきます。片脚での形に進みたい方にはスプリットスクワットもご案内しています。

参考にした主な研究・ガイドライン

・Kubo et al.(2019)ランダム化比較試験/European Journal of Applied Physiology(PubMed
・Bloomquist et al.(2013)ランダム化比較試験/European Journal of Applied Physiology(PubMed
・Hartmann et al.(2013)文献レビュー/Sports Medicine(PubMed
・Rojas-Jaramillo et al.(2024)スコーピングレビュー/Frontiers in Sports and Active Living(PubMed
・Macrum et al.(2012)横断研究/Journal of Sport Rehabilitation(PubMed
・Hammami et al.(2025)ランダム化比較試験/Journal of Functional Morphology and Kinesiology(PubMed
・厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

よくある質問

Q. 膝がつま先より前に出てはいけないと聞きました。

一律にそう言い切れる根拠はありません。膝のお皿の裏にかかる圧力を整理したレビューでは、圧力が最も高くなるのは膝を90度前後まで曲げたところで、それより深くなると太ももの裏とふくらはぎが接触して力が分散すると説明されています。膝が前に出ること自体を避けるより、かかとが浮かないこと、膝とつま先の向きがそろっていることを確認するほうが実際的です。

Q. 浅いスクワットでは意味がないのですか?

そんなことはありません。10週間の比較試験では、半分の深さで鍛えた群も太ももの前の筋肉が4.6%増え、半分の深さでの挙上重量は32.0%伸びています。ただし別の12週間の試験では、浅い範囲だけで鍛えた群は深い範囲での筋力が9%しか伸びませんでした。浅いスクワットは無意味ではありませんが、深い範囲で力を出したい場面には備えられない、というのが正確なところです。

Q. しゃがむとかかとが浮いてしまいます。

その深さが今の限界ですので、そこで止めてください。足首の動く範囲が足りていないことが多く、無理に深くすると膝が内に倒れる形でごまかすことになります。健康な成人30名の足元にくさびを入れて足首が動きにくい状態を再現した実験では、膝が内側に倒れる量が大きく増えました。まず足首を動かすところから始めることをおすすめします。

Q. 40代・50代でも深くしゃがんで大丈夫ですか?

中高年の方だけを対象に深さを比べた研究は確認できませんでしたので、年齢別の推奨をお伝えすることはできません。ここでご紹介した研究の対象は、若い男性やトレーニング経験者が中心です。実際の判断としては、年齢よりも「かかとが浮かない・腰が丸まらない・膝が内に入らない」の3点が保てるかどうかで深さを決めていただくのが現実的です。

Q. 深さは毎回同じでなくてよいのですか?

同じである必要はありません。足首や股関節の状態はその日の疲れ方でも変わりますので、体が硬い日は浅くなって当然です。大切なのは、その日に形を保てる範囲で行うことです。目安として、椅子を後ろに置いてお尻が触れたら立つ方法にすると、深さが一定になり、椅子の高さで調整もできます。

姿勢評価つき無料体験は9月末まで|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

スクワットの深さは、目標にはなりますが条件ではありません。TRADは、鍛える前に姿勢・動作を評価して「今その方が保てる深さ」から始める完全個室のパーソナルジムです。太田川駅から徒歩4分、駐車場もございます。姿勢評価つきの体験(約90分)は9月30日のご来店分まで無料で、10月1日以降は2,750円(税込)となります。9月中にご入会の方は入会金11,000円(税込)が0円、トレーニングチケット1回分をお付けします。

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その場でのご契約はお願いしていません。内容を見たうえで、じっくりご検討ください。ご予約は公式LINE、または予約サイト(空き状況を見る)から承っています。

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