寒くなると腰や肩が重くなる?|天気と痛みの研究で分かっていることと10月からの過ごし方|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

寒い季節の体の重さと天気・痛みの研究を解説する記事のサムネイル。東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

「寒くなってくると、腰や肩が重くなる気がします」。10月に入ると、こうお話しになる方が増えます。気のせいでしょうか。先に結論をお伝えします。大勢をまとめて平均で見ると、天気と痛みの関係はごくわずかです。ただし「人によって違う」ことは分かってきています。10人に1人は気温に反応し、しかも反応の向きは人それぞれだという研究があります。そしてもう1つ、研究がはっきり示していることがあります。寒くなると、人は実際に動かなくなります。この記事では、東海市・太田川駅から徒歩4分のTRADパーソナルコンディショニングジムが、研究で分かっていることと、これからの3か月の過ごし方を整理します。

要点まとめ

・大人数の平均では、天気と痛みの関係はごくわずかです。米国で65歳以上155万人・外来1,167万件を調べた研究では、雨の日と雨でない日の差は6.35%と6.39%で、しかも予想と逆方向でした
・いっぽう、毎日の記録を集めた研究では、痛みと湿度・気圧・風速に有意な関連が出ました。ただし原著自身が「わずかな関連」と書いています
・いちばん大事な発見は「人によって違う」ことです。気温に反応するのは10人に1人、湿度は25人に1人、気圧は50人に1人。そして反応の向きも人によって逆でした
・つまり「気のせいです」とも「誰でもそうなります」とも言えません。ご自身がどうかは、ご自身の記録でしか分かりません
・はっきりしているのは別のことです。季節が変わると身体活動量は実際に落ちます(37研究・29万人のレビュー)
・そのレビューの結論は「寒い月・雨の月に屋内でできる機会を用意しておくこと」でした
・TRADは痛みの原因を特定したり診断したりはしません。強い痛みが続く場合は医療機関にご相談ください

まず、大人数で平均を取るとどうなったか

「天気が悪いと痛む」というのは、世界中で長く言われてきたことです。これを大規模なデータで確かめた研究があります。

ハーバード大学の Jena らが2017年に British Medical Journal で報告したものです。米国の公的保険(メディケア)に加入する65歳以上の1,552,842名、外来受診11,673,392件(2008〜2012年)を、各地の気象観測所の降雨データと結びつけて調べました。

結果はこうです。関節痛や背部痛に関連する受診の割合は、雨の日が6.35%、雨でない日が6.39%でした(調整後、P=0.05)。統計的には差がありますが、原著はこう書いています。「差は予想された方向とは逆で、臨床的に意味があるとは考えにくいほど小さい」。

さらに、受診したその週に雨の日が何日あったかとも関連は見られず、関節リウマチの方だけを取り出した部分集団でも関連は見られませんでした。

ただし、原著は「関連は存在しないと断定した」とは書いていません。結論の最後に「関連が存在する可能性は残る。この広く信じられている考えを検証するには、症状の重さや痛みについてのより詳しいデータが必要だ」と添えています。ここは正確に読む必要があります。

なぜ「受診の数」では分かりにくいのか

この研究の弱点は、原著自身が指摘しているとおり「受診したかどうか」しか見ていないことです。

痛みが少し増えても、わざわざ病院には行かない方が多いはずです。逆に、雨の日は外出を控えて受診を先延ばしにする方もいるでしょう。「痛みの強さ」そのものを測っていないので、小さな変化は見えません。

そこで次に出てきたのが、毎日スマートフォンで痛みを記録してもらうという方法です。

毎日の記録で調べたら、わずかな関連が出た

英国マンチェスター大学の Dixon らが2019年に npj Digital Medicine で報告した研究です。「Cloudy with a Chance of Pain(痛みの降水確率)」という名前のついた市民参加型の研究で、スマートフォンアプリを使いました。

2,658名が15か月にわたって毎日の痛みの強さを記録し、同時にその土地の気象データを1時間単位で集めました。

結果は、痛みと相対湿度・気圧・風速の間に、統計的に有意な関連が見られたというものでした。しかも気分や身体活動量を考慮に入れても、その関連は残りました。

ただし、原著がこの関連につけている言葉は modest(控えめな、わずかな)です。「有意ではあるが、わずかな関連」と書いてあります。天気を見れば痛みが分かる、という程度のものではありません。

いちばん大事な発見は「人によって違う」こと

ここからが実用的な話です。同じコホート(参加者13,000名以上・2016年1月〜2017年4月)を、別の角度から解析した研究があります。Yimer らが2022年に Pain Reports で報告したものです。

この研究は「全員の平均」ではなく、「天気に反応する人がどれくらいいるのか」を調べました。年齢・性別・気分・活動量に加えて、「天気と痛みには関係があると信じているか」という本人の思い込みまで統計的に調整したうえでの結果です。

・気温に反応する方は、10人に1人
・相対湿度に反応する方は、25人に1人
・気圧に反応する方は、50人に1人
・風速に反応する方は、100人に3人

そして、この研究のいちばん重要な一文がこれです。関連の向きは人によって違いました。同じ気温の低下に対して、痛みが強くなる方もいれば、弱くなる方もいたということです。

さらに、もともとの痛みの病態(どんな痛みを抱えているか)が、天気への敏感さを決めているという明確な裏づけは得られませんでした。「この痛みの方は天気に反応しやすい」とは言えない、ということです。

ここから言えること、言えないこと

3つの研究を並べると、言える範囲がはっきりします。

言えること①:「気のせいですよ」とは言えません。一定の割合の方は、本当に天気に反応しています。10人に1人という数字は、無視できる大きさではありません。

言えること②:「寒くなると誰でも痛くなる」とも言えません。平均すると関係はごくわずかで、反応する方も反応しない方もいて、向きまで違います。

言えること③:ご自身がどちらなのかは、ご自身の記録でしか分かりません。これが一番の実用的な結論です。

言えないこと:なぜ反応するのかという仕組みは、これらの研究では分かりません。気圧が関節の中の圧に影響する、寒さで筋肉が硬くなる——そうした説明はよく語られますが、上に挙げた研究はいずれも関連の有無を調べたもので、仕組みを確かめたものではありません。TRADは、確かめられていないことを確かめられたように書かないようにしています。

はっきりしているのは「寒くなると動かなくなる」こと

天気と痛みの関係があいまいなのに対して、もっとはっきり分かっていることがあります。季節が変わると、人の身体活動量は実際に落ちます。

Tucker と Gilliland が2007年に Public Health で報告したシステマティックレビューです。1980〜2006年に発表された37の研究、8か国、291,883名(男性140,482名・女性152,085名)をまとめたものです。

結論はこうです。身体活動量は季節によって変動し、悪天候や極端な天候は、運動に参加することの妨げ(barrier)になることが確認されています。そして著者らは、こう書いています。「寒い月・雨の月に屋内でできる機会を用意することが、年間を通じた運動習慣を支える可能性がある」。

ここで慎重になっておきたい点が1つあります。このレビューは「活動量が落ちること」を示したもので、「活動量が落ちたから体が重くなる」ことを示したものではありません。因果まで言える研究ではありません。

そのうえで申し上げると、現場で40〜60代の方を見ていて、10月から12月にかけて「体が重い」とおっしゃる方に共通しているのは、歩く量と立ち上がる回数が減っていることです。これは研究の結論ではなく、TRADが日々お聞きしている範囲の話として読んでいただければと思います。

10月からの3か月を、どう使うか

以上をふまえると、やることは2つに絞れます。

1つ目は、ご自身が天気に反応するタイプかを確かめることです。難しいことは要りません。その日の「腰・肩の重さ」を5段階でメモするだけで十分です。天気のほうはあとから調べられますから、記録するのは体の側だけでよいのです。2か月ほど続けると、「雨の前日に決まって重い」「気温に関係なく、動かなかった日の翌日に重い」といった形が見えてきます。

これは思い込みを外す作業でもあります。先に挙げた Yimer らの研究が「天気と痛みには関係があると信じているか」まで調整していたのは、信じている人ほど結びつけて記憶しやすいからです。記録は、その偏りを薄めてくれます。記録のつけ方は運動を続けるための記録のつけ方でもご説明しています。

2つ目は、寒くても雨でも動ける方法を、先に用意しておくことです。レビューの結論そのままです。歩くことだけに頼っていると、寒い日・雨の日はまるごと活動がゼロになります。

・家の中でできる種目を3つだけ決めておく(毎日違うことをしようとすると続きません)
・「外に出られない日のメニュー」として分けておく(判断する手間をなくすのが目的です)
・屋内で運動できる場所を1つ確保しておく

家でできる種目から始めたい方は自宅トレーニングの道具は何から買う?をご覧ください。寒い時期に体を動かし始める前の準備については運動前のウォームアップのやり方も参考になると思います。

「重い」と「痛い」は分けて考えます

最後に、ここは分けておきたいところです。この記事で扱ってきたのは、季節とともに出てくる「重さ」「だるさ」「こわばり」です。

いっぽうで、次のような場合は天気の話とは別に考えます。

・じっとしていても痛む、夜間に痛みで目が覚める
・腫れや熱っぽさ、見た目の変化がある
・しびれや感覚の鈍さが続いている
・日ごとに強くなっている
・ひねった・ぶつけたなど、はっきりしたきっかけがある

こうした場合に「寒くなる季節だからでしょう」と片づけるのは危険です。TRADが行うのは運動指導とコンディショニングで、痛みの原因を特定したり診断したりはできません。該当する場合は、先に医療機関でご確認いただくようお伝えしています。運動を始める前の確認事項は運動を始める前に医師に相談したほうがいい場合に整理してあります。

東海市・大府市・知多市から通われている方へ

TRADには、秋から冬にかけて「夏より体が重い」とおっしゃる方が毎年いらっしゃいます。実際に評価してみると、関節の動く範囲が狭くなっているというより、使っていない時間が増えているというパターンが多いです。

完全個室・完全予約制ですので、天候に関係なく同じ条件で動けます。そして外に出られない日に家で何をするかを、評価の結果に合わせて決めておく——ここがパーソナルで組む価値だと考えています。何でもいいから家でやりましょう、では続かないからです。

太田川駅東口から徒歩4分、お車の方には建物北側「5番」の駐車スペースをご用意しています。雨の日でも濡れずにお越しいただけます。

参考にした主な研究・ガイドライン

・Jena et al.(2017)後ろ向きクレーム解析/British Medical Journal(PMID: 29237605)
・Dixon et al.(2019)スマートフォンを用いた前向き観察研究/npj Digital Medicine(PMID: 31667359)
・Yimer et al.(2022)ベイズ多階層回帰分析/Pain Reports(PMID: 35047712)
・Tucker & Gilliland(2007)システマティックレビュー/Public Health(PMID: 17920646)

よくある質問

Q. 寒くなると腰や肩が重くなるのは、気のせいですか。

気のせいとは言えません。英国の13,000名以上が参加した研究をベイズ統計で解析した報告では、気温に反応する方は10人に1人、相対湿度は25人に1人、気圧は50人に1人いました。「天気と痛みは関係があると信じているか」という本人の思い込みまで調整したうえでの数字です。いっぽうで、大人数の平均では関係はごくわずかですし、反応の向きも人によって逆でした。つまり「全員がそうなる」とも言えません。ご自身がどちらなのかは、記録を取って確かめるのが確実です。

Q. 雨の日に関節が痛くなるというのは、研究で確かめられているのですか。

はっきりしていません。米国で65歳以上155万人・外来1,167万件を調べた2017年の研究では、関節痛や背部痛に関連する受診の割合は雨の日6.35%、雨でない日6.39%で、差は予想と逆方向で、臨床的に意味があるとは考えにくいほど小さいと結論されました。関節リウマチの方だけを見ても関連はありませんでした。ただし原著は「関連が存在する可能性は残る」とも書いています。この研究は受診したかどうかしか見ておらず、痛みの強さ自体を測っていないためです。

Q. 気圧が下がると痛むというのは本当ですか。

毎日の記録を集めた研究では、痛みと気圧の間に統計的に有意な関連が見られました。ただし原著自身がその関連を「わずかな関連」と表現しています。また別の解析では、気圧に反応する方は50人に1人という結果でした。湿度や風速も同様に関連が出ています。いずれにしても、なぜそうなるのかという仕組みを確かめた研究ではありませんので、「気圧が関節の中の圧を変えるから」といった説明までは、これらの研究からは言えません。

Q. 寒い季節に運動量が落ちるのは、研究でも示されていますか。

示されています。1980〜2006年に発表された37の研究、8か国、291,883名をまとめた2007年のシステマティックレビューでは、身体活動量は季節によって変動し、悪天候や極端な天候が運動参加の妨げになることが確認されています。著者らは「寒い月や雨の月に屋内でできる機会を用意することが、年間を通じた運動習慣を支える可能性がある」と結論しています。なお、このレビューは活動量が落ちることを示したもので、それが体の重さの原因だと示したものではありません。

Q. 季節の重さと、受診したほうがいい痛みはどう分けますか。

目安は5つあります。じっとしていても痛む・夜間に痛みで目が覚める、腫れや熱っぽさ・見た目の変化がある、しびれや感覚の鈍さが続いている、日ごとに強くなっている、ひねったりぶつけたりといったはっきりしたきっかけがある——こうした場合は「寒い季節だから」で片づけず、医療機関にご相談ください。TRADが行うのは運動指導とコンディショニングですので、痛みの原因を特定したり診断したりはできません。該当する場合は、先に確認していただくようお伝えしています。

姿勢評価つきの体験を受付中|東海市のパーソナルトレーニングジムTRAD

寒くなる前に、今の状態を一度確認しておくという使い方ができます。TRADは姿勢と動作の評価から始めて、外に出られない日に家で何をするかまで一緒に決めます。完全個室・完全予約制なので、天候に関係なく同じ条件で動けます。太田川駅東口から徒歩4分、駐車場もございます。姿勢評価つきの体験トレーニングは90分・2,750円(税込)で、ご予約確定後の確認メールから事前にお支払いいただけます。

→ 姿勢評価つき体験(90分)の内容と料金

→ 東海市・太田川駅のパーソナルジムTRADの特徴を見る

その場でのご契約はお願いしていません。じっくりご検討ください。ご予約は公式LINE、または予約サイト(空き状況を見る)から承っています。

LINEで体験を予約する

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!